英語で読書♪簡単な本を中心に洋書での読書を楽しんでいます。映画の感想や旅行の記録などもアップしています。楽しくなる情報を共有できますように♪
村上春樹「かえるくん、東京を救う」英訳完全読解
2017年03月19日 (日) | 編集 |
村上春樹「かえるくん、東京を救う」英訳完全読解村上春樹「かえるくん、東京を救う」英訳完全読解
村上 春樹 沼野 充義

NHK出版 2014-07-16
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村上春樹の新作長編が発売されましたね。
面白い本だったらいいなあ。

まずは英語版が発売されるまで前作の第3部を読了するのが
目標ですけど(汗)

さてこちらは、NHKのラジオ番組「英語で読む村上春樹」の書籍版。
「かえるくん、東京を救う」は聞いていなかったので、読んでみました。

左ページに英文、右ページに日本語訳が1ページずつあり、
そこから4~6ページほど細かな解説が載っています。
「英訳完全読解」と銘打っているだけあり、解説が詳しいので読解と文法の勉強になります。

Calming down?

(中略)会話文においてはこのようにbe動詞も主語も省略されることが頻繁であり、本来の時制の意味はほとんど意識されていないことが多い。ただCalm down?と尋ねるよりは、進行形のほうが少し物腰が柔らかい印象である。原文は「少しは落ちつかれましたか?」(14行目)である。

p30

Does this 'matter' have something to do with me?

(中略)一方、原文が「私の仕事」となっていることの背景には日本人のアイデンティティーが反映しているといえるかもしれない。もし「自分」に関係しているということならば、それは「仕事」のことであるに違いないという発想であり、つまり、この質問によって典型的な日本人のサラリーマンの姿が自然にイメージできるといえるかもしれない。(後略)

p35

the warmth and darkness underground

(中略)英語では、例えば2つ以上の形容詞が名詞を修飾するときなど、色彩(この場合dark)を表す単語は後ろのほうに来るという傾向がある。なお、このundergroundは形容詞。

p88

watched the smoke rising from his cigarette

(中略)現在分詞を用いる場合は、その行為が行われている最中であり、その途中を見ている状態。動詞の原形を用いる場合は、その行為の最初から終わりまで、その全体を見ている状態。この場合は、片桐は考え事をしながら煙草の煙が上がるのを漠然と見つめていたという状況であり、現在分詞を用いるほうがよりふさわしいと言えるであろう。原文は「煙草からたち上る煙を眺めていた」(16行目)である。

p160

Make that 'Frog,' please

(中略)make that ~ やmake it ~という言い方は、日常会話で何か変更してもらったり、訂正したりするときによく用いられる表現でもある。例えば食べ物や飲み物を注文する際、他の人が注文したものと同じものを頼むときにMake that two. (「それを2個に変更してください」、つまり「それを同じものをください」)と言ったりする。(後略)

p161

lifting her arm once more to check the date on her digital watch

(中略)「念のため」を表す英語は、例えばjust in case などのフレーズがあるが、これは「万が一に備えて」という意味合いであるので、この文脈では強すぎると言える。「~を念のために確認する」と英語で言うときに最も一般的であるのは、check ~ once more あるいはdouble-check ~という言い方である。

p205

Katagiri awoke to find him in the dim light

(中略)構文「awake + to 不定詞」=「目を覚ますと~である」。この文のように、awake の後のto不定詞にはfindという動詞が来ることがほとんどである。(後略)

p222

who sat there now wrapped in the thick cloak of sleep

(中略)関係代名詞who はこの場合、直前にコンマがあるので非制限(継続)用法であり、先行詞はFrogである。なお、この文脈では、この文のように関係代名詞節は制限用法)関係代名詞の前にコンマがない)ではなく、非制限用法(コンマがある)とするのが一般的であると言える。基本的に、制限用法によって修飾される先行詞は不特定の人や事物であり、関係代名詞節によって修飾されることで、その先行詞の特徴や性質が初めて「限定」、「特定」されることになる。一方、非制限用法における先行詞は固有名詞を含めた特定の人や事物であるとされる。つまり、固有名詞などで表される名詞は基本的にもともと一つしかない特定の存在であり、関係代名詞で表される節はその時点での人や事物の特徴や様子を表すものに過ぎない(たまたまその特徴や様子であるということ)。したがってこの場合、Frog(固有名詞)の後に続く節は、今は眠っている「蛙」ということで非制限用法となる。この部分っは原文の「眠りの熱い衣に包まれた(かえるくん)」(1行目)に相当する。(後略)

p254

I'll buy Anna Karenina and "White Nights"

(中略)英語では基本的に書名はイタリックで表すが、短編小説(もしくは中編小説も含める場合がある)は引用符(” ”)で表すという決まりがある。(後略)

p255


英文の読み方 (岩波新書) / 行方 昭夫
2016年09月10日 (土) | 編集 |
英文の読み方 (岩波新書)英文の読み方 (岩波新書)
行方 昭夫

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多読をしているといつも突き当たる、
どうすればもっとちゃんと英語を
読めるようになるのだろう、
という壁。

なにかヒントが得られないだろうか
と読んでみました。

素晴らしい名著だと思います。

実は行方先生の本は、
何度か手にしたことがあったのですが、
最初から引き込まれて、
最後まで読み切れたのはこの本が初めてです。

読んだタイミングも良かったのかもしれません。

なんせ
step1<英文>に慣れる ―まずは多読で腕試し―
「簡単な文章をたくさん読む」
で取り上げられている文章が、
GR6の「高慢と偏見」、「タイム」、
アガサ・クリスティー、シドニー・シェルダンなど。。

確かにこの章の最後の出てきたシェルダンは
読みやすかったですし、
多読を始めて10年以上たっている今の状態からすれば、
まあ簡単な文章と言えるかもしれませんが。。

大学の教養の英語の授業で、
ジェイムズ・ジョイスとか読まなければ
いけなかったことを考えれば、
これくらいは簡単と思わなければ
いかないのかもしれないですけど。。

英語が大の苦手でも、
10年も経てばスタートラインに
立てるってことですね。(汗)

全体を通して、
ターゲットとなる英文に対し、
直訳と丁寧な英文和訳が提示され、
どのようにそのように訳していくのか、
単語、文脈、筋、などポイント押さえて、
丁寧に英文解釈されていきます。

最終的には翻訳までの道筋が示されるのですが、
その翻訳が生き生きとしていること!

翻訳までいかなくても、
英文をきちんと読む、
というのがいかに大変なことで、
でもそれゆえに楽しいものでもある、

けっして簡単ではないけど、
チャレンジしがいのあるものであることが
再認識できたように思います。

以下引用メモ

appearrentlyはappearの派生系だから「~のように見える」「見たところでは」と訳す
p50

こういう微妙な違いについて、説明が詳しいのは[コウビルド英英辞典COBUILD]です。
【evidently】 to show that you think something is true or have been told something is true, but that you are not sure, because you do not have enough information or proof.
p51

・単語には意味の幅があること
・多くの単語は文脈=コンテクストによってはじめて意味が定まること
P62

微妙なニュアンスのずれた「大体の意味」を重ねていくことによって、訳文全体が「ピンぼけ訳」になってしまうのはままあることです。(中略)そこを乗り越えられるどうかが大きな壁なのです。
P63
(「大きな壁」なのだからなかなか乗り越えられないわけですよね!)

面倒でも、本当に1語1語の訳語を吟味しながら、「精読」を重ねていくより他にないのです。
P70

they は「彼ら」だけでなく「それら」でもありうる
p99

意味を取るだけでも大変なのに、隠れた「筆者の心理」や「言外のニュアンス」なんて読み取れるのか・・・と不安、弱気になった方もあるでしょうが、心配要りません。慣れることで、無理が無理でなくなります。大丈夫、保証します。
P115

英文を読む力をのばすための訓練として私が最も重視しているのは「きちんとした訳文が作れる」ということです。
P175

「どうすれば翻訳が上手くなるでしょうか」といった質問を受けることがあります。このような時に私のする助言は地味なものです。つまり「読む、書く、聞く、話す」という英語の4つの技能をしっかり身につけなさい、というのです。
P176

原文をしっかりと理解し、原文の執筆者あるいは作中人物と訳者が一体化したような感覚を味わうためには、シャドウイングに近いことをやります。とにかく、原文を手にしたら、まとまった数行ずつを丸暗記してしまうのです。もちろんこのときには、ただ文字面を暗唱できるようにするというのではなく、細部を読み込みながら、全体を理解できるまで何回も読む中で覚えていきます。そうすることで英語と日本語「1対1」の限られた視点からではなく、全体の流れとリズムの中で、その箇所の本当の「意味」が見えてくるように思います。
P180

どうして私が正確な読みにこだわるのかといえば、せっかく外国語を学ぼうとするのにハウ・ツーだけでは物足りないと思うからです。もっと人間としての成長を視野に置きたいのです。ややむずかしい英文を、辞書を引き文脈を考え、文化的背景を考慮し、執筆者の発想法を探るなどして、日本語として意味の通る文章にする(あるいはその逆の英文を書く)ことが、複眼で物を見、表面の言葉にだまされずに言葉の持つ真の意味を考える力を身につけさせる、と私は考えています。このような英語のセンスを身につけることが、国際人として望ましいのです。それには「平凡」で充分、海外留学は必ずしも必要ないのです。
P230


続・日本人の英語 2/ マーク ピーターセン
2011年08月23日 (火) | 編集 |
続・日本人の英語 (岩波新書)続・日本人の英語 (岩波新書)
(1990/09/20)
マーク ピーターセン

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日本人の英語 /マーク ピーターセン
続・日本人の英語 / マーク ピーターセン
実践 日本人の英語 / マーク・ピーターセン
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名著「日本人の英語」の続編。

面白くて付箋はりまくって、引用メモが長くなってしまったので、
記事を2回に分けました。

マークさんの日本語に対する愛がそこかしこに感じられて、
日本人としてうれしいです。
日本語を学ぶ方からの視点も新鮮です。

映画やサリンジャーの小説についての解説なども
興味深く、この感じで色々な小説を解説してほしくなります。

a, theがネイティブにとってどんなに重要で、
日本語の助詞のように、一言なのに間違って使用すると
どれほど意味が大きく変わってしまうかについても、
多く書かれています。

これに関しては、
ひとつひとつ考えながら使っていくのは相当難しいので、
基本は覚えつつも、フレーズごとに暗記しないと、
なかなかしゃべれるようにはならないなあ、という思いが
ひしひしとしてしまいます。


◆以下に心に残った個所を引用メモします-その2-

→ 続きを読む
続・日本人の英語 / マーク ピーターセン
2011年08月22日 (月) | 編集 |
続・日本人の英語 (岩波新書)続・日本人の英語 (岩波新書)
(1990/09/20)
マーク ピーターセン

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**関連記事**
日本人の英語 /マーク ピーターセン
続・日本人の英語 2/ マーク ピーターセン
実践 日本人の英語 / マーク・ピーターセン
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名著「日本人の英語」のマーク・ピーターセンさんが
「前著は、日本人は「読む」のは得意でも「書く」のは苦手という
前提から出発したが、その前提を疑ってみたらどうか」

というのをきっかけに
「どこまで正確にその英語の微妙なところまで読まれているのかを
中心に」

書かれた本です。

前作より映画や小説からの考察も多くて読みやすく、
相変わらず面白く、付箋はりまくりです♪

英語にない日本語の表現を聞くと嬉しくなって、
無理にでもつかってみたくなる、というマークさん。
こういった姿勢が語学を身につけるのね、と思わせます。

◆以下に心に残った個所を引用メモします-その1-
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イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ
2011年08月20日 (土) | 編集 |
イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶイギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ
(2007/03/22)
古川 昭夫、宮下 いづみ 他

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イギリスの小学校の学習用シリーズ、
オックスフォードリーディングツリーを利用し
多読を始めるためのガイドブック。

Stage 1~7までの本8冊がそのまま収録されています。
朗読CD付き。

シリーズ全部読みたくなっちゃいます。

フィクション・ノンフィクションを合わせて800冊以上、
ということなので、
購入すると相当な金額になりそうなので、ちょっと難しそうですが。。。

図書館でそろえてくれたらなあ。

シリーズ全部ちゃんと読めば、基本単語の使い方が感覚として
身に付きそうです。
小学生の読解力を得られるかも。

Oxford Reading Treeは、イギリスの幼稚園の年長児から小学校高学年までを対象にした学習用図書シリーズです。イギリスには検定教科書制度がないので、いろんな本が「教科書」として使われていますが、特に、このOxford Reading Treeのキッパー・シリーズは、イギリスの小学校の80パーセント以上で、「英語」、つまりイギリス人にとっての「国語」の授業で使われている教科書なのです。本書では、買ったその日から、Oxford Reading Treeを実際に読んで、聴いて、英語を学べるように、8冊分の本を収録し、ストーリーごとに読みこなすためのポイントをわかりやすく解説しました。
「BOOK」データベースより

●収録されている本

Stage 1 Six in a Bed
Stage 1+ Headache
Stage 2 A New Dog
Stage 3 A Cat in the Tree
Stage 4 The Secret Room
Stage 5 The Magic Key
Stage 6 The Laughing Princess
Stage 7 The Motorway

ただSSSの方が書かれたものは、
300万語前後読めば、
または
半年~2年ほどで、
ほとんどの人がペーパーバックを辞書無しで楽しめるようになります、
と書かれているので、
いつも自分の馬鹿さ加減に落ち込みます。。。。
英語は「やさしく、たくさん」 / 伊藤 サム
2011年08月18日 (木) | 編集 |
英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方 (講談社パワー・イングリッシュ)英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方 (講談社パワー・イングリッシュ)
(2003/12/12)
伊藤 サム

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ジャパンタイムズの元編集局長で、
NHK「ニュースで英会話」の講師もされている
伊藤サムさんによる、
やさしく、たくさん、読んだり聞いたりすることで
英語を身につける方法が具体的に書かれている本です。

英語のCDをかけっぱなしにして繰り返し聞く(ながらでもよし)
ことが推奨されています。

以前聞き取れない音を流しっぱなしにしているとよくない、
というのを聞いたことがあって、
集中して聞くとき以外は音を流していなかったのですが、
この本を読んで、ながらでもかけっぱなしにしてみようかな、
と思いました。

自分にとってやさしいものを、というのがポイントかも
しれません。

Basic Grammar in Useも紹介されていました。

◆以下参照になった個所をピックアップ

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